こんにちは(^-^)
東洋医学ライフを提案する蓬庵(よもぎあん)の和田です。
今年も梅農家の患者様からたくさんの梅を頂きました。
梅にはたくさんのクエン酸をふくんでいるので、乳酸を分解して疲労防止、疲労回復に効果が期待できるとされています。
この数年、梅を頂くようになり梅シロップを作って、夏場に炭酸水で割って治療所でも飲んでいますが、たしかに夏バテしにくく疲れにくいように感じます。
酸味でさわやかなので飲みやすく、東洋医学では酸味は肝の臓の五味です。気をめぐらす作用があるので、イライラしているときのリフレッシュにもオススメです。
しかし、この10年ほどは乳酸よりもカリウムイオンの方が筋疲労に関係しているという論文がでてきており、むしろ乳酸は筋疲労を回復するのに必要ではないかという意見もでています。
乳酸と筋疲労の関係をしめす論文は1907年と古く、カエルでの実験であきらかとなったようです。
近年はこちらの考えが主流となりつつまります。
2004年8月「サイエンス」
「筋肉の運動の際には、細胞内のカリウム、ナトリウム、塩化物イオン濃度が大きく変化する。カリウムが外に溢れ出ることで、細胞外の正電荷が高まり筋肉の収縮が起こる。
しかし、これが連続して起こるとカリウムの再吸収が間に合わず収縮運動ができなくなる。(これを疲労という)
研究者グループの結果によると、乳酸が蓄積して筋肉の酸性度が高まると、疲労に伴う筋肉細胞外の正電荷の高まりを押さえ、筋肉の収縮運動が維持できることが確認された。」
では、梅を食べても筋疲労に効果はないなか?
ということが気になりますが、このような実験データもあります。
◆クエン酸を運動前に与えると
運動継続時間には伸びが見られ、運動直後の血中乳酸値には差は見られなかったが、乳酸値が低下(元に戻る)は速かった。
◆クエン酸を運動後に与えると
乳酸値が低下(元に戻る)のが速く、肝臓・筋肉のグリコーゲンの早期の再補充が確認された。
ですので、クエン酸が乳酸を分解して筋疲労を改善するという説は誤りだけど、たしかに筋疲労の回復や運動のパフォーマンスを高める可能性が期待できます。
私もたしかに疲労がましなように感じています(^^)