先日の日曜日は京都で特殊な鍼法の講習会でした。
2019年11月19日(火)
こんにちは、和歌山県橋本市を拠点に活動しております蓬庵(よもぎあん)のワダです。ブログをご覧いただきありがとうございます。
九鍼の講習会
最後になる3回目
講習は計 3 回の集中的な内容でした。1 回目の 9 月、2 回目の 10 月は月曜の祝日にあり、最後になる 3 回目は先日の 11 月 17 日の日曜にありました。
あわてて前日に前回の復習をしているようではダメなのですが、 4 番の鍼と 30 番の鍼を自分の足にさして練習しました。比較すると太いのがよくわかります。太くてもうまく刺せると痛くないから不思議です。
講習の内容は実技が中心です。講義を聞いて先生のデモをみる、実際にペアを組んで練習します。
今回は、カラーテープやイメージを使った経筋(筋肉や痛みの症状)の施術、焼いた鍼を刺す火鍼(かしん)、黒檀の槌(つち)で鍼をたたく打鍼(だしん)を習いました。
場所は京都仏眼鍼灸理療専門学校です。京阪の七条駅からすぐ、三十三間堂の近くにあります。
イメージ
施術をするときのイメージや意識というのは施術の効果に影響するものなので、普段から意識していることのひとつです。
実際には鍼を刺していない、ツボに触れてもいないのに体に変化がでる。そういったことは知っているとごく普通のことなんですが、知らないと衝撃的な側面でもあります。
場の雰囲気や影響もあるのですが、やはり鍼灸師を中心とした集まりなので、イメージで有効なツボとカラーを確認するということが、なんとなくみんなできてました。
重症のものになってくると難しいですが、軽い症状なら微細な刺激でも体は変化をしてくれます。
火鍼(かしん)
火鍼に使う鍼そのものは 10 年ちょっと前、東京九鍼研究会の灸法の回ときにお手伝いという名目で勉強に行かせてもらったときに入手していたのですが、一度も出番がなく引き出しに眠っていました。そしてようやく使うときがきました。
最初はジャガイモとサツマイモで練習しました。
はじめて火鍼を受けましたが、痛いや熱いよりも「ドン!」っと押されるような感じ、やったあとは透熱灸(火を燃やしきる火傷が残るお灸)を多壮灸(お灸を重ねて何回かやる)した後のような中までジーンとあたたかい感じが続きました。
冷えによる筋肉の痛みの症状、またイボの除去にも有効だそうです。これもしばらく練習しない使いこなすのは難しいです。
打鍼(だしん)
打鍼は少し違うやり方を師匠から習ったので普段から使います。主に刺さない先が丸い鍼を使うのですが、今回は刺入するタイプもならいました。下腹部のかたい部分には有効だそうです。
今回それにあたって九鍼研究会が推奨している瀬川商店さんの黒檀の小槌を新しく 3 本を購入しました。決して安いものではないのですが、やはり良い道具というのは施術では大事な要素のひとつと考えています。
最終的によく使うものはしぼられてくると思うのですが、今までから使っていたものもあわせると6本になりました。道具を集めるのが大好きなので、気づいたらこんなことになっていました。
大事なのは数よりもきちんと使いこなせる 1 本です。
複数で使わい分けていても、結局はめんどうになってきて集約されてくると思いますが、刺入するには新しい瀬川商店さんの小槌の方が使いやすそうです。
打鍼は普段からやっているので、やり方が少し違ってもお腹のとらえ方や変化はわかります。鍼の持ち方が違うので違うやり方には慣れが必要そうです。
まとめ
今回は刺さない鍼の接触鍼(エン鍼、テイ鍼、ザン鍼)、出血のともなう刺絡(しらく)の実技がなかったので物足りない方もいたかもしれませんが、私的にはちょうど習ったことがない九鍼の種類がメインの内容だったので濃厚な 3 回となりました。
参加人数も 15 人前後で、3 回もあるとお互いの顔も覚えられる人数でした。石原先生も東京の講習会や学校の授業では人数が多くて丁寧に教えきれないのでちょうどよかったと懇親会で言っていました。
また実技をしたり懇親会に参加することで知り合いの鍼灸師さんが増えたのもうれしいです。ときには誰とも一言も話さずに帰る講習会なんかもあります。
練習しないとまだ臨床では使えないレベルですが、必要なときにしっかり使えるようになりたいと思っています。