東京出張に行ったときに江の島に行きました。
2019年7月10日(水)
こんにちは、和歌山県橋本市を拠点に活動しております蓬庵(よもぎあん)のワダです。ブログをご覧いただきありがとうございます。
雨の江の島
雨の江の島
てい鍼ワークショップで東京に行った翌日の7月1日は蓬庵での施術はお休みを頂き、日本三大弁財天として知られる江の島に行きました。
江の島は鍼の聖地
江の島は鍼師には聖地として知られる場所のひとつです。いま日本で主流となっている管に鍼をいれて刺す管鍼方法を着想し鍼術の教育に努めた杉山和一(検校)先生のお墓と、着想のきっかけとなった福石があります。
杉山和一(検校)
伊勢の津藩士の子として生まれるが、幼少の頃に病で失明、江戸に出て鍼術を学ぶが不器用なため破門にされてしまいます。
そして江の島の岩屋で生死をかけた断食の修行し、過酷な修行をおえ帰りの道中で石につまずいて転んだ際に松葉の入った竹筒を偶然に手にし、ここから管鍼術を着想したとされています。
その後は京都で入江流を学び東京で開業して人気を博し、幕府に仕え徳川綱吉の侍医となりました。また盲人のための教育施設を設立しました。
実際には伝説の要素が強いのではないかと言われています。管鍼法はすでにあったという意見があり、着想したというよりも普及に努めたという方が正しそうです。それでも現代にも続く鍼術に大きく寄与されたのは間違いのない先生です。
江の島は2回目
実は江の島は2回目です。もう10年以上も前になりますが、学生のときに近くに実家のある同期生がおり、5日ほどとめてもらい東京での勉強会や観光を楽しんだことがあります。
ドラマ『白夜行』のロケ地にも使われたという江戸時代から続く歴史のあるお寺に泊めて頂いたのですが、毎晩のように仏様の前で酒盛りをして一度も朝のお勤めに参加しなかったことを今は反省しています。
残念ながら今回は予定があわず同期生にあうことはできませんでした。
江島神社
ご祭神は、天照大神が須佐之男命と誓約された時に生まれた神様で、三姉妹の女神様です。
江島神社 御祭神
・奥津宮、多紀理比賣命(たぎりひめのみこと)
・中津宮、市寸島比賣命(いちきしまひめのみこと)
・辺津宮、田寸津比賣命(たぎつひめのみこと)【公式】日本三大弁財天・江島神社日本三大弁財天を奉る江島神社は、田寸津比賣命を祀る「辺津宮」、 市寸島比賣命を祀る「中津宮」、多紀理比賣命を祀る「 奥津宮」の 三社からなる御社です。〒251-0036
神奈川県藤沢市江の島2丁目3番8号
古くは島の岩屋(洞窟)に、欽明天皇の勅命で神様を祀ったことからはじまり、江島明神と呼ばれていました。のちに仏教との習合によって弁財天女とされ、江島弁財天として信仰が盛んになります。
多くの名僧も修行のために参拝しお堂を創建しました。それが今も神社として残っています。しかし明治の神仏分離により寺院色はなくなります。
原始的な岩屋の信仰にはじまり、修験や仏教の信仰が加わり、江戸に弁財天信仰が流行、明治政府の意向により現在の江島神社としての信仰として移り変わってきました。
いざ江の島へ
雨ですが弁天橋を渡ってワクワクしながらむかいます。龍神様や水の神様というのは雨の日も神聖な感じがしていいものです。
時間は朝の10時すぎでしたが、雨のためかあいていないお土産屋さんも多かったです。
延享4年(1747)に創建され、文政4年(1821)に再建された青銅の鳥居です。弁財天信仰が盛んな頃に作られ、今は藤沢市の指定文化財になっています。
雨で人がまばらの中を進んでいきます。島の駐在所の中にセーラームーンとネコバスがいてました。
この上にある瑞心門(ずいしんもん)は竜宮城のような感じなのですが、今は修繕中でした。
2006年3月6日に行ったときに撮った瑞心門です。
紫陽花もたくさん咲いていました。雨なのでしっとりいい感じです。
辺津宮、中津宮、奥津宮と大きく3つの御社があります。島を全部回って奥の岩屋までいくと戻ってくるのに1時間ちょっとかかります。
悪いガマが封印されている石や龍女がすむと言われている池があります。
よく見ると小さな祠があります。
階段をあがり辺津宮を目指します。有料ですがエスカレーターでもあがれます。
辺津宮(へつみや)
辺津宮はまず最初に見えてくる御社です。宗像三女神の三女である田寸津比賣命(たぎつひめのみこと)をお祀りしてます。
お守り、お札、御神籤、御朱印はこの近くの社務所で授かれます。紅白の江島神社の御神籤です。
奉安殿(ほうあんでん)
辺津宮の境内にある八角のお堂です。奉安殿には、八臂弁財天(はっぴべんざいてん)と、 日本三大弁財天のひとつとして有名な裸弁財天・妙音弁財天(みょうおんべんざいてん)が安置されています。
江戸時代までは弁財天信仰の御本尊様として広く信仰されていました。神仏分離により辺津宮の境内にあるお堂で参拝できます。
以前にきたときは見なかったので見たいと思っていました。弘法大師空海さんの手形が押された護摩修法による弁財天像を拝観できます。拝観料は200円ですが価値があります。
中津宮(なかつみや)
宗像三女神の次女になる市寸島比賣命(いちきしまひめのみこと)がお祀りされています。市寸島比賣命は弁財天と同一視されます。
朱のお堂と紫陽花が綺麗です。紫陽花を意識してとってみました。
少し高台になっていてよい眺めです。
さらに奥にある奥津宮を目指します。途中にお土産も売っている休憩所や食事をするところもあります。独特の雰囲気をはなつ貝の博物館です。
江の島大師、何かと話題の僧である池口恵観氏が創建された不動明王がお祀りされる護摩行などをされるお堂です。明治以降ははじめてとなる仏教の建物だと思います。
山ふたつと言われる場所、島の海側は断崖絶壁になっています。少し廃墟っぽくなっている場所もあります。風が強いので風化も激しいのでしょう。
以前は雨の日の撮影は嫌でしたが、最近は雨の日も良いなと思います。
雨で路地の紫陽花もひきたちます。
不思議な石碑もあります。群猿庚申塔、多数の猿が山王神をたたえているのをあらわしているそうです。
奥津宮(おくつみや)
宗像三女神の長女である多紀理比賣命(たぎりひめのみこと)をお祀りしています。ここも紫陽花が多く綺麗な参道です。
島の中でもとくに厳かな空気を感じる場所のひとつです。ここまでくるとすれ違う人もすくなく落ち着いた雰囲気です。この日は小雨で特別に神聖な感じがしました。
海が荒れる時季は岩屋にはいれなくなるので、こちらで岩屋のご本尊様をお祀りしたようです。
奥津宮の手水社には亀がいてます。
また奥津宮のお手洗いは龍から水がでる仕組みになっています。なんかすごいです。センサーで水がでますが、自動的にはとまりません。
江の島とネコ
奥津宮あたりを縄張りにするのでしょうか、白と黒の美人なネコさんとあいました。ゆっくり追いかけて撮ります。実は江の島はネコも多いんです。
雨宿りをしているのでしょうか?、かわいいです。
少し追いかけて撮ったので「邪魔」と言わんばかりにさっていきました。撮らせてくれてありがとうね!
龍宮(わだつみのみや)
岩屋
奥津宮からさらに奥に進んでいくと海側にでます。ここからは階段が急なので足が悪い方は要注意です。そこから神聖な岩屋に入ることが出来ます。
本来は入窟料がいるようですが、第一岩屋が修繕中のため無料ではいることができました。前回はこちらも入らなかったので、ぜひきたいと思っていました。
第二岩屋をすすんでいきます。綺麗に整備された洞窟です。
昔は簡易の通路しかなく、海が荒れているときには入れなかったようです。第二岩屋の奥には龍がおり、電飾に照らされて「ごぉー」とうごめいています。
電飾と音の演出で、逆にちゃっちく感じてしまいます。もともとは祠があったのではないかと思います。
第一岩屋が江島での信仰の発祥の地になる神聖な場所になるそうなのですが、残念ながら修繕中のため入ることができませんでした。
福石
前述したつまづいたとされる福石です。結構大きな石(岩)です。実際にはこの石ではないというはなしや、場所を移動したとも言われています。出世などの御利益があるといわれています。
国家試験の合格を祈願したのでお礼をお伝えしました。
杉山和一(検校)先生のお墓
辺津宮から少し右の方にあがった所にあります。
墓所は綺麗に手入れされていました。しっかりとお参りさせていただきました。
あくまでも他のお墓もある墓所なので、行かれる方はふざけて行ったり、ディスポの鍼をお供えにおいてくるなどのないようにしてください。きちんと鍼術上達の祈願したいなら江島神社や両国にある江島杉山神社にご相談ください。
江ノ電
江の島までの移動は江ノ電を使いました。やっぱり趣があっていいですね。
まとめ
卒業をしてからはなかなか行く機会がなく、行けたら行きたいと思っていたのですが行けて良かったです。雨のため人もそんなに多くなくゆっくり参拝できました。