学生のときに作った東洋医学各論のノートをアップしました。
2019年6月5日(水)
こんにちは、和歌山県橋本市を拠点に活動しております蓬庵(よもぎあん)のワダです。ブログをご覧いただきありがとうございます。
東洋医学各論テスト対策ノート
もう10年以上前の学生のときに東洋医学各論のテスト対策に作ったノートです。間違っているところもあるかもしれませんが、よかったら活用してみてください。
五臓・八綱
五臓 |
肝 |
心 |
脾 |
肺 |
腎 |
役割
|
将軍の官
罷極の本疏泄作用 |
君主の官
精神作用生の本 |
倉廩の官
統血作用
運化作用昇清作用 |
相傅の官
粛降作用宣発作用通調水道作用 |
作強の官
本蔵の本納気作用 |
主な働き
|
血を蔵す
魂を蔵す筋を主る目に開竅する |
神を蔵す
血脈を主る血を巡らす舌に開竅 |
営を蔵す
肌肉を主る血津液を作る口に開竅 |
魄を蔵す
気を主る皮毛を主る鼻に開竅する |
精を蔵す
津液を主る骨を主る耳と二陰に開竅 |
関連器官
|
爪・目・筋・涙
|
舌・面目・汗・
脈 |
肌肉・口・唇・
津液・涎 |
皮毛・鼻・涕
|
耳・二陰・髪・唾
・歯・骨・脳・髄 |
主な症候
|
めまい、視力低
下、筋力低下、いらいらする、怒りやすい、眩暈、痙攣 |
味覚異常、顔面
蒼白、艶がない、脈は無力、拍動の乱れ、胸心痛、不眠、健忘 |
やせる、四肢無
力、全身倦怠、消化吸収の異常、津液の不足停滞、食欲不振 |
皮膚の乾燥、湿
疹、咳、痰、鼻がつまる。発声の異常、少気、短気 |
耳鳴り、難聴、生
殖機能低下、排尿異常、歯の異常、発育低下、脱毛、不妊、腰膝のだるさ |
六腑 |
胆 |
小腸 |
胃 |
大腸 |
膀胱 |
三焦 |
役割 |
中正の肝 |
受盛の官 |
水穀の海 |
伝導の官 |
州都の官 |
決?の官 |
主な症候
|
口苦、ため息
びくびくする |
下腹部痛
下痢 |
情腹部痛、胸焼
け、意気、嘔吐 |
便秘、下
痢、腹鳴 |
小腹部痛、遺
尿、小便閉 |
発汗障害
消化不良水分停滞、尿閉 |
熱 証 |
寒 証 |
気 滞 |
オ 血 |
発熱、煩燥、発汗、口渇、顔面紅潮、喜冷、大便秘結、尿は赤濁し少量 |
悪寒、手足の冷え、喜温、顔面蒼白、唇の色が淡白、下痢、尿は澄み多量 |
脹痛(遊走性・間欠性)、麻痺、胸苦しさ、いらいら、発熱、胸悶、自汗、盗汗、浮腫 |
固定性の刺痛、疼痛、腫瘤、腫塊、チアノーゼ、皮下出血、顔色が悪い |
苔黄、舌質紅 |
舌質淡、紫、苔白、湿潤 |
|
舌質紫紅 |
脈数 |
脈遅 |
|
脈? |
気 虚 |
陽 虚 |
血 虚 |
陰 虚 |
精神の萎縮・停滞、倦怠感、手足の無力感、めまい、自汗 |
気虚症状+寒症状
冷え、顔面淡白、小便清長、泥状便、 |
顔面蒼白、眩暈、不眠、健忘、経遅、視力減退、心悸、手足のしびれ、 |
熱+乾燥+動の症状
五心煩熱、盗汗、潮熱、眩暈、小便短赤 |
舌質淡、苔白、歯痕 |
舌質淡、淡紅、胖 |
舌質淡、淡紅、裂紋 |
舌質紅、苔少、裂紋、痩 |
脈虚 |
脈遅無力 |
脈細無力 |
脈細数 |
※淡飲・湿濁→膩苔、食滞・痰飲→滑脈、肝胆→弦脈、実証→筋脈、湿証→濡脈
難経六十九難
「虚すれば其の母を補い、実すればその子を瀉せ」
肝虚‥極泉・陰谷、心虚‥少衝・大敦、脾虚‥大都・少府、肺虚‥太淵・太白、腎虚‥復溜・経渠
肝実‥行間・少府、心実‥神門・太白、脾実‥商丘・経渠、肺実‥尺沢・陰谷、陰実‥湧泉・大敦
眼精疲労
・注意‥緑内障
・調節性(近視・乱視・遠視)、筋性(斜視、斜位)、症候性(緑内障、結膜炎)、神経性(鬱病、ヒステリー)
*和膠穴
眼精疲労 |
肝血虚・肝腎両虚 |
舌脈所見 |
舌淡、苔薄、脈細 |
主要症状 |
眼精疲労、目の乾き、目がかすむ、視力低下、目の腫脹 |
随伴症状 |
めまい、耳鳴り、健忘、胸脇苦満、手足のしびれふるえ、拘急 |
その他 |
肝血虚‥肝は目に開竅、肝血は目を栄養。肝は血を蔵す。
肝心陰虚‥肝腎の精血が不足、目を充分に栄養できない。 |
|
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鼻閉・鼻汁
・注意‥血性鼻漏、鼻出血、悪性鼻漏、頬部や上歯痛
・鍼灸の適応‥鼻過敏症‥反復性のくしゃみ発作、大量の水様性鼻汁、鼻閉塞
※鼻淵 『内経』‥「脳滲」「脳漏」
・関連臓腑肺「肺は鼻に開竅」「肺の液は涕(ナミダ)」
鼻閉・鼻汁 |
胆肝の鬱熱 |
脾虚の湿熱 |
肺気虚(虚実挟雑証) |
脾気虚(虚実挟雑証) |
舌脈所見 |
舌紅、苔黄色、脈弦数 |
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舌淡、苔薄白、脈暖弱 |
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主要症状
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鼻汁は黄色で濁っていて粘い、量が多い、臭いがする。
鼻閉、臭覚減退 |
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鼻汁は粘く白く量が多い、臭いはない、味覚減退、鼻閉は時に軽く時に重い。 |
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随伴症状 |
頭痛・偏頭痛、咽頭部の乾き、めまい、耳鳴り、難聴 |
腹部の膨満感、食欲不振、身体の重だるさ |
頭痛・偏頭痛、咽頭部の乾き、めまい、耳鳴り、難聴 |
|
その他
|
辛いものの偏食、飲酒→化熱、情志失調→疎泄機能低下→鬱熱 |
甘いもの油っこいもの偏食→湿熱→脾胃に影響→脾の運化機能低下 |
肺気虚→衛外機能低下→外邪→感冒→邪毒が停滞→鼻淵 |
甘いもの油っこいもの偏食→湿熱→脾胃に影響→脾の運化機能低下 |
脱毛症
・鍼灸の適応‥円形脱毛症(脱毛周囲の散鍼、梅花鍼、知熱灸)
※脱毛症 『内経』‥「髪堕」
関連臓腑‥肝「髪は血余」、腎「髪は腎の華」、「肝は蔵血」
脱毛症 |
血熱 |
オ血 |
気血両虚 |
肝腎陰虚 |
舌脈所見 |
舌質紅、苔黄 |
舌質暗紅、お斑、脈? |
舌質淡、脈細弱 |
舌質紅、苔少
脈細数 |
主要症状
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部分的に脱毛するものが多い、全身症状は著名でない。 |
部分的あるいは全体の脱毛、持続的に経過 |
年齢に関係なく慢性病や産後に発病。 |
持続的に脱毛、頭頂・両額角からしだいに脱毛、頭皮の油脂が多い。 |
随伴症状 |
口渇、便秘、尿が黄色 |
口渇するが飲みたくない、顔色がどす黒い、頭痛を伴うものもある。 |
息切れ、心悸、顔につやがない |
頭の痒み、耳鳴り、めまい、不眠、腰下肢のだるさ、無力感 |
その他 |
精神刺激→心火が盛ん→血熱 |
精神刺激→気滞血お |
慢性疾患、産後に発症 |
|
めまい
・中枢性めまい‥脳腫瘍、脳血管障害、脳炎、てんかん
・内耳性めまい‥メニエール病(内リンパ水腫・反復性の回転性めまい・一側に耳鳴・難聴を伴う)突発性難聴
・治療‥内耳の循環改善、自律神経機能の改善、頸部の緊張の緩和
※「眩暈」‥「眩」目がかすんで目の前が暗くなる。「暈」物が揺れて動いて見える。「目眩」目の前がかすんで頭がくらくらする。「眩冒」目の前が暗くなるもの。
関連臓腑‥『内経』「諸風悼眩、みな肝に属す」「腎は脳を主る」「上気不足」「髄海不足」
めまい |
肝陽の亢進 |
痰濁 |
気血両虚 |
腎精不足 |
舌脈所見 |
舌質紅、苔黄、脈弦数、または舌質紅、苔少・無苔、脈弦細数 |
舌厚膩、脈滑 |
舌質淡、脈細無力 |
|
主要症状 |
眩暈、耳鳴り、頭部の腫痛、怒ると症状が増悪 |
頭が重くぼんやりする。 |
よく眩暈がおこる、横になると軽減、疲れると誘発、動くと増強 |
精神疲労、健忘耳鳴り |
随伴症状
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イライラする、怒りっぽい、不眠、多夢、口苦、顔面紅潮または五心煩熱、盗汗、腰膝がだるく力が入らない、遺精 |
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顔面蒼白、唇や爪の色が淡白、息切れ、話すのがおっくう、疲労感、不眠、心悸、食欲不振 |
|
その他
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怒りやストレス→疎泄機能低下→肝陽の亢進→肝鬱
肝腎陰虚 |
飲食不節、労倦→脾胃損傷→運化機能低下→痰濁 |
心は血を主り、その華は面 |
脳は「髄の海」
『内経』「髄海不足」 |
耳鳴・難聴
・感音性難聴‥内耳と中枢系の異常(メニエール病、突発性難聴)
・伝音声難聴‥外耳や中耳の異常(中耳炎)
・鍼灸の適応‥無難聴性耳鳴
『素問』肝気逆「耳聾」
『霊枢』上気不足「耳苦鳴」、液脱「耳数鳴」
関連臓腑‥「腎は耳に開竅」、腰は腎の府
耳鳴・難聴 |
肝火 |
痰火 |
脾胃虚弱 |
腎精不足 |
舌脈所見 |
舌質紅、苔黄、脈弦数 |
|
|
舌質紅、苔少、脈細弱または細数 |
主要症状
|
突然の耳鳴り、難聴がおこる。耳が脹って痛む、たえず耳鳴りがある。拒按 |
|
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次第に耳鳴り、難聴となる。疲労時に増強、喜按、夜間に増強 |
随伴症状 |
頭痛、顔面紅潮、口苦、咽頭部の乾き、心煩、怒りっぽい、便秘 |
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めまい、腰のだるさ、遺精、帯下、不眠 |
その他
|
情志の失調→鬱結→肝火
|
飲食不節、労倦、思慮過度→脾胃損傷→運化機能低下→痰鬱→痰化 |
飲食不節、労傷倦→脾胃損→脾胃虚弱
|
先天的に不足、高齢、慢性病、房事過多→髄海空虚
(腎虚の症状)
「耳聾」「耳数鳴」 |
咳嗽
・鍼灸の適応‥かぜ症候群、(アレルギー性鼻炎、気管支炎)→軽度による
・注意‥喀血・血痰・高熱・呼吸困難を伴うもの
※咳嗽‥「咳」肺気逆上する音、「嗽」痰液を喀出すること
有声有痰→咳嗽、有声無痰→咳逆
「痰飲」‥肺・脾・腎の失調による水分代謝障害(痰‐粘る、飲‐水溶性)
※外感性の咳嗽は表証を伴う。
内証性の咳嗽は関係のある臓腑の機能失調による証候を伴う。
寒性の痰は白く水様、熱性のもは黄色く粘ばくなる。
脾気虚による痰は量が多いが喀痰しやすい。
陰虚による痰は量が少なく粘り、乾いた咳を伴う。
咳嗽(外感性) |
風寒 |
風熱 |
その他 |
風寒の邪が肺を犯す→肺の宣散機能が失調→肺気が上逆→咳嗽 |
風熱の邪が肺を犯す→肺の粛降機能が失調→肺気が上逆→咳嗽 |
咳嗽(内傷性) |
痰湿 |
肝火 |
肺腎陰虚 |
舌脈所見 |
|
舌質紅、薄黄、脈弦数 |
舌質紅、苔少、脈細数 |
主要症状 |
|
咳嗽、痰は少なく粘い、咳をすると胸脇部痛 |
乾いた咳、痰に血が混じったり喀血する。 |
随伴症状 |
|
顔面紅潮、咽頭の乾き、口苦 |
潮熱、盗汗、五心煩熱、不眠腰膝がだるく力が入らない |
その他 |
脾の運行機能低下→水湿が停滞→痰が発生→痰湿が肺に影響→粛降機能失調→咳嗽 |
寒鬱→肝火 |
肺陰が不足→津液損傷→燥が生じ肺が潤い失う→粛降機能失調→乾いた咳 |
喘息
・鍼灸の適応‥軽傷の気管支喘息(喘息の発作中は刺鍼は控える、気管支筋の緊張の緩和)
・皮膚分節‥Th1-4
・呼気時の呼吸困難、呼気の延長、乾性ラ音、深夜から早朝
※「哮喘」
「哮」発作性の喘鳴を伴う呼吸困難
「喘」呼吸が促迫するが喘鳴を伴わない
関連臓腑‥「肺は気の主・腎は気の根」
○哮喘の原因は体内における痰飲の潜伏→伏飲
実喘:急に発病、病気の経過が短い、呼吸が粗い、胸悶、呼出すると楽、脈有力
虚喘:緩慢に発病、病気の経過は長い、呼吸促迫、息切れ、動くと増強、脈弱
風寒・陽虚:痰は稀薄で色は白い
痰熱:痰は黄色く粘い
哮喘 |
風寒 |
痰熱 |
肺気虚 |
脾気虚 |
腎気虚 |
舌脈所見 |
|
苔黄厚または黄膩、脈滑数 |
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|
舌質淡、脈沈細 |
主要症状 |
|
呼吸促進、呼吸が粗い、咳嗽、痰は黄色く粘い |
|
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長期にわたる哮喘、動くと増強、息切れ、呼多吸少 |
随伴症状 |
|
胸悶、煩熱、口渇、顔面紅潮、又は発熱 |
|
|
体のだるさ、腰のだるさ、寒がり、四肢の冷え、稀薄な痰延 |
その他
|
伏飲→風寒の外邪→肺気の昇降が失調→哮喘 |
伏飲→風熱の外邪→痰熱
痰熱が肺に影響して肺気の昇降が失調、痰熱により胸悶がおこる。 |
肺は気を主る。
肺気虚→哮喘 |
脾気虚→運化機能の低下→痰湿が中焦に停滞→肺に影響→哮喘 |
哮喘が長期化→腎に波及→腎気虚
|
高血圧
・鍼灸の適応‥本態性高血圧(愁訴のない)
・治療‥頚動脈洞刺→咽頭隆起の外方(圧受容器・自律神経反射)
・生活指導‥減塩・禁酒・禁煙・軽度な運動
※血圧が140/90未満のものが正常、160/95異常が高血圧
肝腎の陰陽のバランスが失調が高血圧の基本病理、「本虚標実」
高血圧 |
肝火 |
痰濁 |
陰虚陽亢(虚実挟雑証) |
舌脈所見 |
舌質紅、苔黄、脈弦数 |
苔厚膩、脈滑または濡 |
舌質紅、苔少、脈弦細数 |
主要症状 |
高血圧 |
高血圧、めまい、頭重感 |
高血圧、めまい、頭痛、耳鳴り |
随伴症状 |
肝火によるめまい、頭痛、耳鳴り |
胸悶、食欲不振、悪心、不眠心悸 |
腰のだるさ、健忘、不眠、五心煩熱 |
その他 |
長期にわたる精神緊張や情志の失調→肝鬱→肝火 |
油っこいもの甘いものの偏食、過度の飲酒→痰濁 |
房事過多や老化→腎陰不足→肝陰不足→肝陽の亢進
(心腎不交・腎虚・陰虚) |
低血圧
・持続的に110~100/70~60mmHg以下の血圧
・注意‥体重の減少、易疲労、色素沈着→アジソン病、甲状腺機能低下症。
低血圧 |
気虚 |
気陰両虚 |
舌脈所見 |
舌質淡、苔薄、脈沈遅 |
舌質紅、苔少、脈細数 |
主要症状 |
低血圧、めまい |
低血圧、めまい |
随伴症状 |
息切れ、話すのがおっくう、無力感、顔色は白くつやがない、自汗 |
精神疲労、無力感、五心煩熱、口乾、心悸、息切れ、不眠 |
その他 |
先天の気の不足、飲食不節、老倦 |
慢性疾患、気陰を損傷 |
肥満
・注意‥中心性肥満、満月様顔、高血圧→クッシング症候群、ステロイド中毒
※『内経』‥「肥貴人」
肥満 |
痰湿 |
気虚(虚実挟雑証) |
舌脈所見 |
舌質胖、苔厚膩、脈弦数または滑数 |
舌質淡、苔白、脈細弱 |
主要症状 |
肥満、肌肉は張り |
肥満、肌肉は弛んでいる |
随伴症状 |
節食量が多い、胸や腹がつかえて苦しい、口渇、口臭、身体の重だるさ、平素から痰が多い、暑がる、便秘になりやすい |
無力感、息切れ、話すのがおっくう、動くと汗が出る、寒がり、食欲不振、横になりたがる、便はやらかい |
その他 |
甘いものや脂っこいものの偏食→脾の運化機能の失調→痰湿 |
|
発熱
・注意‥意識障害、下痢、異常な淡、関節痛、急激な体重減少、紅斑、微熱が続く
・鍼灸の適応‥風邪症候群、慢性扁桃炎
※外感性は急に発病、経過が短い、進行が早い、変化が複雑
外邪の侵襲→発熱
内傷性は緩慢に発病、経過が長い、進行が緩慢、変化が少ない
飲食不節、過度の労倦、七情の異常
外感性発熱 |
風寒 |
風温 |
湿熱 |
寒湿 |
暑熱 |
その他
|
風寒の邪の影響により衛陽の閉塞や営衛不和→発熱 |
風温の邪が皮毛または口鼻から入り、衛気の宣泄の失調→発熱 |
外感湿熱の侵襲や湿が体内で熱化→発熱 |
外感の寒湿または湿邪が体内に侵襲→陽気が鬱閉→発熱 |
夏季に暑湿の邪→鬱した湿邪や暑邪が体表に影響→発熱 |
内傷性発熱 |
陰虚 |
気虚 |
血虚 |
肝火 |
オ血 |
舌脈所見
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舌質紅で乾いている、または裂紋、無苔または少ない苔、脈細く少ない |
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舌質青紫または紫斑、脈細?
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主要症状
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午後あるいは夜間の潮熱、または骨蒸潮熱、五心煩熱、盗汗 |
|
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午後や夜間に発熱、刺痛様の固定痛 |
随伴症状
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心煩、不眠、多夢、口や咽頭部の乾き、便秘、尿は少なく黄色 |
|
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口や咽頭が乾きがあまり飲みたくはない、顔色暗黒または黄色でつやがない、鮫肌や腫塊を伴うこともある。 |
その他
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『素問』「陰気少なく陽気勝れば、故に熱し煩満するなり」
|
労倦や飲食不節→脾気虚
1)脾胃虚弱→津液の生成不足で陽を制御できない→発熱2)脾胃虚弱→清陽が昇らず鬱が発生→発熱 |
臓腑の虚損や心肝血虚や脾虚→血の生成不足→陰血の不足→陽気を制御できない→発熱
出血、産後、手術による過度の出血→血虚 |
情志の抑鬱や激怒→気鬱→化火→肝鬱→発熱
|
血は陰に属すため午後や夜間に発熱。お血の停滞→固定痛。新血不足→肌膚甲錯。気滞、外傷、出血→お血 |
発疹
・注意‥水痘、紫斑、色素沈着→水痘、帯状疱疹、馬疹
発熱・関節痛→膠原病
※肺「皮毛を主る」、衛気は「体表をめぐる」
風熱・風寒・胃の湿熱(紅・滑数)・気血両虚(淡紅・淡胖・細弱)
小児の症状
・鍼灸の適応‥小児神経症、小児夜尿症、小児喘息、扁桃炎、かん虫
※「遺尿」‥夜間睡眠中に尿を漏らすこと
関連臓腑‥腎「封蔵・気化を主る」膀胱「尿の貯蔵・排泄を主る」、肺、脾
散気の急→身柱、小児斜差の灸→男 左肝兪、右脾兪(女児は逆)
夜尿症→腎気虚(舌質淡、脈沈遅無力、夜尿、顔に艶がない、精神不振)
脾肺気虚(舌質淡、脈濡、細弱、夜尿、倦怠、無力感、泥状便、食欲不振)
歯痛
・注意‥腫脹、歯肉が発赤、出血、排膿(歯周炎)、自発痛、温冷刺激で疼痛(う歯)
・適応‥歯肉炎(顔面の反応点→鎮痛・循環改善)
※上歯痛→胃経(三叉神経第2枝) 下肢痛→大腸経(三叉神経第3枝)
実痛‥口臭、口渇、虚痛‥歯が浮いた感じ
歯は「骨余」、「骨は腎が主る」
歯痛 |
風火 |
腎陰虚 |
実火 |
舌脈所見 |
|
舌紅、苔少、脈細数 |
|
主要症状
|
歯肉の腫脹、発赤、疼痛、悪風、発熱 |
歯の鈍痛、ときどき歯痛、歯肉の腫脹・発赤、長期にわたると歯肉が萎縮
|
激しい歯痛、歯肉の腫脹・発赤、頬部の腫れ
舌紅、苔黄、脈洪数、滑数 |
随伴症状 |
体質的に陽盛で内熱→風邪の侵襲→風火→陽明経→歯痛 |
噛む力が弱、痛みは夜間に増強、腰背部のだるい痛み、めまい、耳鳴、口乾 |
顔面部の熱感、口臭、口渇、便秘、尿は黄色 |
|
|
腎陰が不足して歯髄が空虚→歯の動揺 |
辛いもの、甘いものの偏食→胃腸に熱が発生→陽明経→歯痛 |
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|
腹痛
・急性虫垂炎‥心下部→右腹部限局、悪心・嘔吐・発熱
・急性膵炎‥心下部・左季肋部の激痛、左の肩背部に放散痛、嘔吐・腹部膨満
・胆嚢疾患‥右季肋・心下部の疝痛、右の肩・背部に放散痛、黄疸、発熱
・尿路結石‥下腹部・腹部の疝痛発作、鼠径部・大腿内側の放散痛、血尿
・胃潰瘍‥心下部痛(食後)・吐血・下血、タール便
・慢性胃炎‥心下部痛・胃部不快感、食欲不振
・過敏性腸症候群‥下痢と便秘が交互にくる
・ボアス点‥第10~12胸椎側点、右→胆のう・胆道疾患、左→胃潰瘍
・小野寺臀部点‥腸骨後稜の下方3㎝→胃・十二指腸潰瘍
・注意‥心下部痛、著しい体重の減少、食事嗜好の変化、えんげ困難、えんげ痛
・鍼灸の適応‥慢性胃炎、胃下垂、過敏性大腸症候群、神経性の胃腸疾患
*裏内庭の灸→食中毒(食あたり)
※大腹‥脾・胃、少腹‥肝・胆、小腹‥腎・膀胱・大腸・小腸・女子胞
腹診‥難経‥臍左(肝)、臍上(心)、臍部(心)、臍右(肺)、臍下(腎)
疼痛‥寒冷→隠痛、気滞→脹痛、寒邪→激痛で拘急、血?→固定制の刺痛
虚証→喜按、実証→拒按、寒証→喜温、熱証→喜冷
上腹部痛‥寒邪(苔白、脈弦緊、急な激しい胃痛)・食滞・肝鬱・脾胃虚弱(淡、沈遅細、四肢の冷え、倦怠)
下腹部痛‥風邪・食滞・肝鬱(薄白、弦、口苦、脇に放散、?気)・脾陽虚(淡、沈細、泥状便、冷やすと増強)
月経異常
・注意‥過多月経、不正出血、帯下、貧血、下腹部痛、不妊、月経痛が漸次増強、過長月経
・鍼灸の適応‥月経前緊張症、月経困難症、下腹部・腰部・仙骨部→自律神経・内分泌系の調整
*逆子→至陰、三陰交に多壮灸
※脾「統血」、肝「蔵血」、腎、女子胞、衝脈、任脈
経早 |
実熱 |
鬱熱 |
虚熱 |
気虚 |
舌脈所見 |
|
舌質紅、苔薄黄、脈弦数 |
|
舌質淡、苔薄、脈弱無力 |
主要症状
|
|
経早、経血量が多かったり少なかったりする。経色は紫紅、経血は粘く血塊を伴う。 |
|
経早、経量は多く、経色淡、経質稀薄 |
随伴症状 |
心煩、口乾、便秘 |
乳房・胸脇部・小腹部の脹痛、心煩、怒りっぽい |
五心煩熱、盗汗 |
倦怠感、息切れ、心悸、小腹部の下垂感 |
その他 |
平素から陽盛体質→熱が生じやすい
偏食・内熱→内熱 |
情志の抑鬱→肝鬱→熱化・火化 |
慢性疾患→陰虚 |
飲食不節・老倦→脾気虚→統血機能低下→経早 |
経遅 |
寒邪 |
肝鬱 |
虚寒 |
血虚 |
舌脈所見 |
舌質淡紅、苔薄白、脈遅緊 |
|
|
舌質淡、苔少、脈虚細 |
主要症状 |
経遅、経血量少、経色暗紅、経質は正常か血塊 |
|
|
経遅、経血量少、経色淡、経質稀薄 |
随伴症状
|
小腹部の冷えや痛み、温めると軽減、顔色は青白い、四肢の冷え、寒がり |
精神抑鬱、小腹部の絞痛(拒按喜温)、四肢の冷え |
小腹部の脹痛、胸脇痛
|
小腹部痛、めまい、不眠、心悸、顔はつやがなく黄色 |
その他 |
風寒の外邪や生もの冷たいものを好んで飲食→寒邪が衝任脈を犯す。 |
情志の抑鬱→肝気の疏泄が悪くなる→気滞血?を形成 |
平素から陽虚体質・久病や房事過多→腎陽の損傷→腎陽虚 |
病後・慢性出血、脾胃虚弱→血の生成不足→衝任脈が血の不足→経遅 |
経乱 |
肝鬱 |
腎虚 |
|
苔白、脈弦 |
舌質淡、苔薄、脈沈弱 |
主要症状 |
経乱、経血量が多くなったり少なくなったり、経色紫紅、経質粘い |
経乱、経血量少、経色淡、経質稀薄 |
随伴症状 |
乳房・小腹部の脹痛、月経の来潮により軽減、よく溜め息をつく |
耳鳴り、めまい、腰のだるさ |
その他 |
抑鬱や激怒→肝鬱→疏泄機能の失調→経乱
「肝は蔵血」 |
先天的な腎気の不足、房事過多、出産過多 |
排尿障害
・注意‥血尿、腰痛、排尿痛、会陰部痛、発熱、膀胱炎症状
・鍼灸の適応‥慢性前立腺肥大、神経因性膀胱、下腹部・腰部→自律神経、排尿機能の全身調整
※「?閉」‥「?」小便が出にくく、出ても点滴して出る。緩慢に発症
「閉」小便不通、小便の点滴も出ない。急に発症
排尿障害 |
肺熱 |
膀胱湿熱 |
脾気虚 |
腎陽虚 |
舌脈所見 |
舌質黄、脈数 |
舌湿紅、苔黄膩、脈滑数 |
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湿淡、脈沈細、尺脈が弱い舌 |
主要症状
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小便の量が少なく色は黄色、尿点滴、あるいは尿閉、尿道痛、小便急痛 |
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小便淋瀝または無尿、尿点滴、排尿無力 |
随伴症状 |
口渇、咳嗽、呼吸促迫 |
口渇はあるが飲みたがらない、すっきり排便しない |
脾虚、気虚の症状 |
小腹部膨満、顔色が白い、精神不振、腰や膝がだるく冷える。 |
その他 |
「肺は水の上源」
粛降機能の低下→水道の通調機能低下→?閉 |
中焦の湿熱が膀胱に影響→膀胱の気化機能低下→?閉 |
脾虚のために昇降が失調→清陽は昇らず濁気は降りなる→?閉 |
腎陽が虚して命門の火が衰退→膀胱の気化機能の低下→?閉 |
*小便淋瀝‥排尿の回数は多いが短くて出渋り、点滴して尽きないこと
インポテンツ
・注意‥脳卒中・脳脊髄などの外傷後、骨盤内臓器の手術後、二次成長がない、(神経性、内分泌性)
・適応‥心因性→腰背部・下腹部の自律神経の調整
※「陽萎」、肝、腎
湿熱(苔黄膩、脈濡数、陰嚢の湿り)・七情内傷
命門火衰(舌質淡胖、苔白、四肢の冷え、腰膝のだるさ)・心脾両虚
食欲不振
・注意‥急性、発熱、異常な精神状態、強い痩せ、色素沈着・低血圧・易疲労→アジソン病
・鍼灸の適応‥慢性胃炎、急性胃炎、胃下垂、腰部や背部を取穴→胃の活発化
※「悪食」食欲不振が増悪して食臭を嫌ったり悪心が生じる=厭食
肝胃不和・脾胃湿熱(舌質紅、脈濡数、悪心嘔吐、軟便、上部のつかえ、厭食)・食滞
胃陰虚(舌質紅、脈細数、便秘、口渇、空腹感はあるが食欲がない)・脾胃気虚
のぼせ冷え
・注意‥のぼせ、息切れ、ピンク色の淡、静脈の怒張(上大静脈症候群)、腹痛、下痢、喘息
・鍼灸の適応‥更年期障害、自律神経失調症(内分泌系・自律神経系の調節、局所の血流調節)
※関連臓腑‥腎「水火の宅」、心
「心腎不交」‥水火のバランスが失調して、、上熱下寒が現れる
「上熱下寒」‥上半身ののぼせと下半身の冷えを同時に伴う。
のぼせ→心腎不交(虚実挟雑証、舌質紅、舌先紅、苔少、脈細弱、腹部・腰部の冷え、顔面紅潮、めまい、口渇)
冷え→陽虚、寒湿、?血(舌質暗、?点、苔白滑、脈沈弦・緊、月経不順、腹部・腰部・上下肢の冷え)
便秘・下痢
・鍼灸の適応→習慣性便秘(精神的要因、運動不足、食物繊維不足)・過敏性大腸症候群(精神的要因が大)
下腹部・腰背部→腸機能の回復 *心身の安静
*便秘‥臍の潮灸
※「泄瀉」
「泄」大便が稀薄で出たり止まったりする
「瀉」水が注ぐように一直線に注ぐ
便秘‥「大便秘結」、関連臓腑‥脾、腎、大腸、小腸、胃
便秘 |
胃腸の熱(熱秘) |
肝鬱(気秘) |
気虚・血虚(虚秘) |
腎陽虚(冷秘) |
舌脈所見 |
舌質紅、苔黄で乾いている、脈滑実 |
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気虚‥舌質淡、苔薄、脈虚
血虚‥舌質淡、脈細 |
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主要症状
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大便秘結、排便困難 |
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気虚‥便意はあるが排便困難、大便は硬または軟
血虚‥長期間の便秘、排便困難、便は硬く兎糞状 |
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随伴症状
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腹部膨満(拒按)、顔面紅潮、身熱、口臭、心煩、口渇 |
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気虚‥排便時に汗が出て息切れ、顔色が白い、倦怠感、脱肛
血虚‥顔色につやがない、心悸、めま、唇や爪甲の血色が淡白 |
寒がり、四肢の冷え、顔面蒼白、小便清 |
その他 |
辛いもの偏食→津液の損傷→胃腸の燥熱→便秘 |
情志の失調→気機が低下→腸の伝導機能失調→便秘 |
病後・産後→気血不足→伝導無力→便秘
(脾胃を補う) |
陽虚→温?機能低下→陰寒が疑結→排便困難 |
外邪や傷食は急におこり経過は短い。下痢の前に腹痛を伴いやすく、下痢をすると腹痛は軽減する。
下痢 |
外邪(湿熱) |
傷食 |
肝鬱 |
脾胃虚弱 |
腎陽虚 |
舌脈所見 |
苔黄膩、脈濡数 |
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舌質淡、苔白、脈沈細、尺脈が特に弱い |
主要症状
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急迫した下痢、腹痛と下痢が交互に起こる、あるいはすっきり排便しない、悪臭を伴う |
便に腐臭を伴う
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五更泄瀉
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随伴症状 |
肛門の灼熱感、煩熱、口渇、小便の量が少ない、身熱 |
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腹部や腰部の冷え、四肢の冷え、腰膝がだるく力が入らない |
その他
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寒・湿・熱・暑などでおこるが、湿よるものが多い。
湿邪→脾に影響→運化機能失調→下痢 |
飲食不節→脾胃損傷→腸の伝導機能・脾胃の昇降機能が失調→下痢 |
平素から脾胃虚弱→精神的緊張→肝鬱→脾に影響→運化機能の失調→下痢 |
傷食・老倦・久病→脾胃の機能低下→水穀の受納と精微の運化が低下→清濁の分別ができず下痢 |
久病・老化→陽虚→腎の温?機能の低下→脾の運化機能の低下→下痢 |
*五更泄瀉‥夜明け頃に腹痛、腹鳴、下痢(鶏鳴下痢)が起こる。腎泄、四肢の冷えを伴う。
悪心・嘔吐
・嘔吐中枢は延髄
・注意‥意識障害頭痛、眼痛、めまい、胸痛、女性の嘔吐で原因不明
・鍼灸の適応‥急性胃炎、慢性胃炎、胃神神経、精神的ストレス(上腹部や背部の反応点、自律神経の回復)
※胃気の上逆→「悪心」「嘔吐」‥「嘔」有声無物「吐」有物無声
胃は受納と水穀の腐熟を主っており、胃気は「降」を主っている。
悪心・嘔吐 |
外邪 |
食滞 |
肝鬱 |
痰飲 |
脾胃虚弱 |
脾陰虚 |
舌脈所見 |
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苔腐厚、脈滑実 |
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舌質痰、苔薄白、脈濡弱 |
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主要症状
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悪心、酸腐臭物を嘔吐、?気 |
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少し多く食べると悪心、嘔吐が起こる、症状が反復 |
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随伴症状
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表証を伴う。
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腹部の膨満感、厭食、口臭、便秘または泥状便 |
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水様の痰涎を嘔吐
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顔色はつやがなくやや黄色い、倦怠、無力感、食欲不振、腹脹、泥状便 |
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その他
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胃気の「降」が悪くなり上逆→悪心・嘔吐 |
食滞が中焦に停滞→濁気が上逆→悪心・嘔吐 |
情志失調→肝鬱→木克土→胃を侵襲→胃気の「降」が悪くなり上逆 |
飲食不節→脾胃損傷→痰飲→中焦に停滞→上逆→悪心・嘔吐 |
脾胃虚弱→水穀の腐熟機能低下→下痢
運化機能の低下→気虚 |
熱病により胃陰の損傷・心や肝の火旺→胃気の「降」が悪くなり上逆 |
鍼灸マニュアル
・悪性貧血‥ハンター舌
・鉄欠乏性貧血‥さじ状爪
・バセドウ病‥メルゼベルグの三徴候(甲状腺腫、眼球突出、頻脈)
・糖尿病三大合併症‥糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症、糖尿病性神経障害
・五輪八廓説
血オ→血液が停滞して通じないこと。胸満・唇萎・口喝はあるが飲みたくない。舌質青紫。血熱、寒熱、気虚、気滞(気鬱)が原因でおこる。
オ血→血液が体内にお滞しているものをいう。打撲・閉経・寒が凝し気滞することにより発生。皮膚黒・青紫・鱗状に乾枯する。局部の固定性の刺痛・嫌按・紫色の血腫・小腹の硬満・胸脇のつっぱるような痛み・経閉・大便黒・舌紫暗・お点・脈渋・重い場合は健忘・驚狂を伴う。長期にわたる疾病はお血の要素を含みなかなか治らない。
肝鬱→肝気鬱結の略称。怒りなどによりおこり、疏泄機能に影響するとおこり、両脇の脹満や胸悶してすっきりしない。月経不順・神経症・消化不良。
鬱熱→蓄熱・お熱に同じ。内に蓄積した熱をさす。停滞したお血が鬱として熱になる病象。
肝火→情志失調により肝鬱が生じ、肝鬱が改善せず肝陽が亢進して火に変化し、肝の機能が亢進することによりおこる熱象、あるいは衝逆症状をさす。頭痛・眩暈・目が赤くなる・目が痛む・口苦・いらいらして怒りっぽい・舌辺は紅・苔黄・脈弦数で力がある。
胆火→火の胆に属すもの。目黄・口苦・不眠不安などの症状。
痰濁・痰飲→飲食不節、労倦により脾胃を損傷し、体内の輪化されない過剰の水液がある部位に発症する湿病。偏食などによる肺・脾・胃の機能低下し水液が輪化されないことが原因。
痰火→飲食不節・思慮過度・労倦により、脾胃を損傷し運化機能が低下し、水湿が停滞→痰→痰鬱→慢性化→痰火。
湿熱→湿邪と熱象が合わさっておこした病証。発熱頭痛・身重く痛む・腹満して食少ない・小便少なく黄赤色・舌質黄膩・脈濡数。
血熱→血分に熱があること。吐血・喀血・便血・尿血・斑疹・午後に悪化・月経先期・脈弦細。出血や貧血に伴う発熱。
血虚→出血・思慮過度・寄生虫、あるいは臓腑の虚損などによっておこる貧血症状。顔面が白く光沢がない・唇の色が薄い・不眠手足のしびれ・脈細無力。
気虚→多くは臓腑の虚損や久病による元気の損傷による。顔色が青白く光沢がない・頭眩耳鳴・心悸短気・動くと汗がでる・倦怠無力。素問「気虚は肺虚なり」
陰虚→内熱により微熱・五心煩熱・午後の潮熱・盗汗・口燥咽乾・尿短赤・舌湿紅・少ない苔または無苔・脈細数無力。
陽虚→陰気の不足。寒いのを嫌がる・肢冷・自汗・面色淡・小便清長・舌質淡・脈微細。