2018年2月3日(土)
こんにちは、東洋医学ライフを提案する橋本市の隠れ家鍼灸院こと蓬庵の和田です。
2月3日は節分、節分は節を分けると書くように明日が立春です。今は立春の前の日のみを節分とされていますが、かつては立夏、立秋、立冬の前の日も節分とされていました。
二十四節気では立春からはじまり、春がはじまるとされることから1年のはじまりとされていました。
ここで混乱する方も多いと思うのですが、では旧正月とはなんのでしょうか!?
今の日本は新暦(太陽暦、グレゴリオ暦)を明治5年(「太陰暦ヲ廃シ太陽暦ヲ頒行ス」明治5年太政官布告第337号)から採用しています。太陽暦は地球が太陽の周りを回る周期を基準としています。1年を365日とし、1月1日をお正月としています。
これに対して、それ以前の日本では旧暦(太陰太陽暦)を採用していました。太陰暦は月の満ち欠けを基準としており、新月(朔・さく)を1日、満月(望・ぼう)を15日としていました。しかしそれでは1年が太陽暦より11日ほど少なくなってしまいます。
しかしそのままでは季節がずれていってしまいます。そのため3年に1度、太陽暦を基準として閏月をもうけてズレを修正したのが太陰太陽暦です。
ちなみに昨年の2017年は閏月の年で5月の次に閏5月がありました。5月が2回くるというは新暦になれていうると不思議な感じがします。
2018年の旧正月は2月16日になります。今もアジアの多くの国では旧暦のお正月をお祝いしています。
二十四節気は太陽の運行を基準としており、1年を季節ごとに24の節気にわけられています。
中国の戦国時代の頃、太陰暦による季節のずれとは無関係に、季節を春夏秋冬の4等区分する暦のようなものとして考案されました。節切の暦です。
私たちも治療をすすめていくうえで季節の動きをしるために二十四節気は参考にしています。
なので必ずしも立春と旧正月は同じ日にはなりません。旧正月をむかえるまでに立春がくることを年内立春、旧正月をむかえてから立春がくることを新年立春、同じ日に重なることを朔旦立春とされています。
次は2038年に朔旦立春をむかえ、とてもおめでたいとされています。また旧暦では1年のうちに立春がこない無春年や、1年に2回の立春がくるという年もあります。双春年もあります。
また旧暦のお正月は、二十四節気の雨水(立春の次)のある暦月とされています。ですので旧暦と二十四節気はセットで考えられていたんでしょうね。
ここでまとめておくと、
お正月→太陽暦、グレゴリオ暦の1月1日→太陽の動きが基準
旧正月→太陰太陽暦で雨水を含む月の新月(1月1日)→月の動きが基準(ズレを太陽暦で修正)
立春→節切の暦、二十四節気で最初の節気→太陽の動きが基準
なので、ややこしいですが旧正月と立春とは違います。
日本では4月も1年のはじまりでもありますし、誕生日も人生の節目であったりと、1年のはじまりの基準となる日が多いですね。
占いなどでは旧暦を基準としていることも多く、本来は新しい1年の運勢は2月の中頃からスタートすることになりますから、旧正月をむかえてからおみくじや新年の占いをお願いするのも良いと思います。
個人的には梅が咲き始め、植物が芽吹き始める旧正月の方がやはりお正月らしいと感じています。新暦のお正月は一番寒くなってくるころですが、旧暦の名残で新春といいます。
2月にはいりもう少し寒さは残りますが、太陽のエネルギーは確実に強くなってきています。風があたらない車の中などで日があたっていると、春を感じとることができると思います。
電車に乗っていても日があたっていると、ここ最近はとても温かく感じます。